相続できる人には範囲があります。

2024/04/13
相続できる人には範囲があります。

ご年配の女性の方に多いご相談です。

「先祖からもらった土地を売るから、親戚にもお金を分けないといけませんよね?」

ご年配の男性の場合、同じ間違いがこのパターンです。

「俺の実家の土地を兄弟が死んだ後、嫁と子が売ったから、その金は俺がもらうのが当然だ」

 

はい、どちらも間違いです。

 

何代相続していようと、売却したお金は「その土地」の売主のものです。

そもそも、相続登記した時に所有者が明確になっているので、他の方にお金等を受け取る理由はありません。

同じように、誰の実家であっても、亡くなった方の『法定相続人』ではない方がお金を要求する権利はないのです。

 

「相続させたい」と「相続できる」は明確に違いがあります。今回はこの「相続できる」人についてのお話です。

 

まず、基本として『法定相続人』になる可能性があるのは、以下の組み合わせです。

◎配偶者(夫か妻)

①子供(子供は胎児も含む、既に亡くなっていれば 孫)

②親

③兄弟姉妹(既に亡くなっていれば 甥・姪)

 

数字が若い方が相続する順位が高いので、「妻+子供」が相続人の場合、兄弟姉妹に相続権はありません。もちろん、叔父・叔母・従兄妹は登場しません。孫も×です。

この「相続の権利がある人」が『法定相続人』です。これ以外の方に相続させたい場合は「遺言」などの意思表示が必要になります。

 

財産を受け取る権利が無い人にお金を渡したら「贈与」です。

うっかり、あげても、もらっても、もらった方に「贈与税」がかかります。かかる税金は「相続税」より高いです。きちんと知っておかないと、面倒なことになってしまいかねません。

 

あなたから「相続できる人」を確認して、相続に備えておきましょう。