「相続」と「遺贈」

2023/04/29
「相続」と「遺贈」

似て非なるもの「相続」と「遺贈」

どちらも財産の承継に変わりはありませんが、法定相続人による財産の引継ぎが「相続」、遺言書で第三者に財産を渡すことが「遺贈」です。

不動産の遺贈は、登記する際に相続人全員の戸籍謄本や印鑑証明書が必要になるため、相続に比べると手続きが大変ですし、各種税金がかかります。

相続ではかからない「不動産取得税」が課税されますし、登録免許税の税率が0.4%から2%にアップします。また、相続税が発生する遺贈の場合、相続税は2割加算されます。

第三者に財産を渡すことはないから関係ないよ、と思いがちですが、財産を渡す人に子供がいると、「兄弟・姉妹」「甥・姪」「孫(ここが大事!)」は「第三者」になります。

法律で定められる法定相続人の範囲は、普段の生活で考える家族の範囲とは違います。

そのため、よかれと思って渡したものが相手の負担になってしまうこともあるのです。

受け取る人に、贈る人の気持ちがきちんと伝わるよう、誰が法定相続人なのか事前に確認しておきましょう。